夏酒・・。

肝心の夏酒案内がしてなかった・・ですね。

 

地酒業界にとってはの夏酒の時期は「GW過ぎ〜お盆明けまで・・」です。

とは言っても 九月のお彼岸までは暑い陽気が続くでしょうし「ある酒・売れる酒」はベツモノの場合が得てして多いです。「9月9日の ひやおろし解禁」なったから 即「ひやおろし」を案内すればオールOKになるほど「甘い地域」ではありません。

そういう「田舎にしちった自負と責任」は感じていますが・・。

 

いわゆる首都圏を中心とした「プチ日本酒ブーム」で季節限定酒が圧倒的に量不足です。

計画仕入れ・計画販売・・なんて裕調な事が言ってられない「この業界」。

財務的に話しですと・・

8月20日を四半期締めとする計算でないと「在庫切れ」で お客様・得意先様に迷惑を掛けます。

つまり・・

案内があった時に「季節分をすべて仕入れる・・」オトナ買いです。

 

 

夏酒の特徴としては・・

スッキリタイプ・濃厚「ロック割り」タイプに大別できます。

以降の詳しい事は「当店まで お問い合わせ下さい」。

 

では ここまでガマンして読んで下さった方に・・・

尚、売り切れてしまった酒が ございましたらゴメンナサイです。

 

銘柄                   (本体価格)1800ml /  720ml

飯山 北光正宗   純米スパークリング     500mlのみ 780円   7月になると 300ml入荷します

59醸 純米吟醸             ・・/1,500

 

飯山 水尾  淡風(たんぷう) 特別純米        2,480/1,250

 

佐久 澤の花 純米吟醸 夕涼み             完売/1,500

 

佐久 亀の海 吟醸 蝉時雨               ・・/1,100

飲むコシヒカリ 純米吟醸        2,700/・・

 

佐久穂 黒澤     純米 穂積              2,500/1,250

 

宇都宮 澤姫 生酛純米 無濾過生原酒          2,700/1,450 共に極少

山廃純米 無濾過生原酒          2,700/1,450

 

松本 大信州 夏のさらさら 純米吟醸         3,000/1,500

夏の大吟醸  八重原 純米大吟醸 中取り無濾過生原酒  3,300/1,650

 

木祖 十六代 九郎右衛門  特別純米 生 夏吟       2,500/1,250

山廃純米 無濾過生原酒         2,600/1,300

 

岡谷 豊香 純米吟醸 辛口生貯蔵           2,600  /1,400共に極少

 

岡谷  高天 美絵スベシャル 純米吟醸 生詰め原酒     3,150  /1,600

 

辰野 夜明け前 純米吟醸 金紋錦            3,000/1,550

 

瑞浪 小左衛門 純米吟醸 夏吟             2,546/1,273

山廃純米  おりがらみ生原酒        2,800/1,400  共に極少

 

八百津 玉柏 澄酒(すみさけ)             2,200/1,000

 

予想としては・・

8月に入るまでに季節限定酒は売り切れると思っております。

灼熱の時期には「各蔵のスッキリ系」を おススメする予定。

 

また、これ以外にも入荷の予定がございますが 時期が不明ですので ここまでに致します。

 

最近・・・

信州旨酒を看板にしているのに「県外酒も扱っている件」について質問を受けました。

私の現在の指針としては・・

・海に接していない「山国の県の酒」である事。

・旨味系の酒であり、今後 「当店と店主を成長させて頂ける蔵」である事。

・蔵元、社長・担当者に全幅の信頼を置いて「人間としての お付き合いをさせて頂きたい方ばかり」。

特に県外の蔵元さんについては「縁としか思えない繋がり」を感じております。

 

個人の感想としては「飯田のある南信州地域は 信州であって信州では無い部分」というのを

他地域に行き、交流する度に感じます。

地理的理由、歴史的背景以上に 感覚的に そう思っております。

分県論とか そういう「眠たい話しでは無くて・・」ですよ。

 

ですから、信州を突き詰めようと思ったら「飯田としての地理的条件は加味する事が当たり前」だと思っています。

久々に「接客中のテンパってる中・・」で、ブログ更新をしてみました。

アトで読んで、治す事になるとは思いますが・・。

 

 

 

いわゆる「高額商品」・・。

チョットだけ肩のチカラを抜きつつも・・

 

地酒屋さん・・

と、称される酒販店の商品構成は「個別に違う」のは当たり前として、客単価構成については 「どちら様もさほど変らない・・」かと思います。それが「客数の差」で「規模と商品力が変るだけで・・」。

 

解っかり易く・・

一般顧客様の買い物は、720mlの日本酒単価が一本「1,500円〜2,000円くらい・・」を二本と、アト「ワインか焼酎か梅酒リキュールを一本」が普通です。

この「720mlの日本酒単価が一本1,500円〜2,000円くらい・・」は ウチの業界としては「スタンダートなライン」ですし ・・さほどビックリされる方はありません。

 

ところが・・・

同じくして並んでいるのに「明らかに格調の高いキモノを着ている酒」の価格を見て・聞いて驚く方も多いです。

いわゆる・・

鑑評会出品酒クラス・金賞受賞酒です。

5,000円・・・10,000円・・・15,000円・・・20,000円、それ以上も・・。

 

 

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「どう違うんですか ??・・」と質問も受けます。

私は「すべての試飲(正直に言いますが自店では開けられないので蔵元試飲で確認してます)してますが、

別世界の酒」となっています。

まぁー・・個別の感想を言えばキリが無いですが「味わってみないと解らない世界」です。

中身が良ければ「相応の意匠」で際たださせるのは当然の事。

「蔵元さんの意匠」以上にコチラも「包装紙・水引・袋」等にはバランスの合ったモノを用意し選択させて頂きます。で、無いと・・意味も気持ちも「伝わらないから・・」。

ここが一番 大切な事だと思っています。

 

バブルの頃は・・・

桐の箱に入れて・「金・銀・赤・黒」をチリバメタので高額そうに見せる技術もあった・・・

そうですが、今では「そんな まやかしが通用する程 甘くはありません」。

中身である「酒本体」。意匠。

更には「それを扱っている酒販店の説明能力・陳列状況・酒の管理」が成って無いと

「次はありませんから・・」。と、自分でハードルを上げちゃったなぁー・・。

 

ホントに価格が知りたければ・・・

ネットで検索すれば簡単に出せますし、ウチの業界は「値引きはしません」ので解りやすいです。

 

で、以前は・・・

こういった高額商品は 中身の入っていない「ダミー瓶」を並べて、お客様の注文が入ると「蔵元さんに直送してもらう」体系が常識的だった様です。なんで他人事の様な書き方をするかって ??

なぜって・・・その頃、私は酒屋では無かったから 知らないんです。

 

今の お客様は「すぐ欲しいんです」。その場で・・。

だから、陳列してある高額商品は「ダミー品」であっても「実物は遮光・温度管理をしている冷蔵庫」で出番を待っています。

 

これらは、ほぼ 贈答用になる事が多いですから・・

欲しい商品・御予算・どちら方面へ・どんなオモムキでを お聞きしてオススメしています。

贈り手・・受け手

共に満足して頂ける私の指針は「自分が頂いた・・としたら  どう感じるか」だけです。

 

 

 

 

風穴貯蔵は「ひやおろし」とは別物なんです。

現在・・・

県内「11店舗」で構成している「大信州・目聞熟」なる「勉強会・交流会」そして「八重原 純米大吟醸」を「仲間でタンク一本売る」PB仲間があります。

 

今期で7期目となる八重原シリーズの風穴貯蔵の為に、先日 松本まで行ってきました。

この時期には珍しい「サクラ満開の雪景色」の中を・・。

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長野県の「ひやおろし」は「信州ルール」の名の下、決まり事があります。
・新米新酒
・火入れ一回のみ

・一夏経過
・この酒を「9月9日」に解禁販売する。

特徴的なのが この「解禁日制」です。

私個人の意見としては、「残暑厳しいのが当たり前な例年の気候」を考えれば ???

なのが正直なトコ。しかも「短期間販売で無いと売れ残り」扱いされてしまう考えの方が業界内にも多く、

本来的な「火入れ酒の呑み時開始」からすると ???   です。

 

まっ、決まってしまったルールに文句を言っても仕方が無いので「その中で解決するしか無い」訳です。

 

その為の熟成をより深める為の「風穴貯蔵」なんです。

実は当初「私の解釈」としては「冷蔵庫で寝かせるよりも電気代が浮く」省エネが目的だと思っていました。真夏でも「ほぼ冷蔵庫と同じ温度帯」でしたから。

 

ところが最初の「風穴ひやおろし」で上がって来た酒が「他のひやおろし」とは 明らかに違うんです。

理由は・・・翌年に「風穴現場」を見学して「確信しました」(松坂みたいですが・・)。

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その場所は・・・

松本市の上高地に向う梓川水系・稲刻(いねこき)地区に点在する天然の冷蔵庫が風穴。

電機冷蔵庫が誕生するまでは「養蚕・発芽」等を温度調整して需給バランスが崩れた状況で出荷。

高利を「この里にもらたす」大切な場所であった様です。
真夏の下界が 30℃を越える日であっても「内部は 8℃」に保たれ、湿った冷気が石垣の間から絶え間なく

供給されます。たぶん、溶岩窟の間に雪解け水が入り込み それが対流されて吹き出す「山の呼吸」が

この地区に集中しているのだと考えられています。
「真冬の乾いた冷気」では無く「霜の降り始めた新鮮な湿った空気」に近く「山の霊気を感ずる」、神秘的な仕上がりになっています。電機で「3℃に管理された冷蔵庫熟成」では絶対に出せない味わい。
八重原の最高の環境を最高に引き出す「八重原米研究会」の三人衆が育てた「ひとごこち」が酒になり「この場所」で「山の恵を吸収」する事で 他には無い「旨味を纏った酒」に生まれ変わった事だけは間違い無いです。
あまり・・
こういう理由付けを する事が好きな当店では無いのですが「そうとしか思えない・・」感覚を 今回、初めてしたためてみました。
信じるか否かは「飲んだアナタ次第」ですが・・。

 

今での体験値から・・

今回、初めて「風穴に貯蔵する作業」に出掛けました。

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ほぼ「仲間が参加しての作業」は短時間で終了しました。
この日の風穴温度は 2℃。

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今期は「仕込32・34号」のブレンド対応です。
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「風穴ひやおろし」という表記で「商品化」されて、9月9日に お客様には「解禁日」で お目見えする事になります。

今期の酒は「軽い・複雑な旨味と余韻にキレ・食べたくなる酒」が私の感想です。

 

それが「風穴貯蔵で登場する」。期待しています。

 

そして、風穴ひやおろしとは本質的には別物なのだと思っている私です。

 

 

2015のワインを下さい

この表題を見ただけで「大概のオチ」は解ると思うのでイジワルく最後に持っていきます。

 

 

他店様の事は知りませんが・・・
当店での日本酒冷蔵庫の最前列に並んでいるのが一番日付が新しい酒です。
理由は簡単です。入れ替えるのが面倒だから・・。ジャスト・ジョークです。
冷蔵庫熟成の旨さを知り尽くしている方が多く、玄人のお客様は奥の方から上手に掘り起こして行かれます。そして、日付が進んだ酒を好む方が非常に多いんです。
ホントに過度な熟成が進んだと判断されるモノについては「更に違う場所へ移行」致しますが、それも知ってる方が多いので配達から帰って来て「絶叫・・」する事も・・あります。

一番「美味しいトコを買われる 上手な お客様」です。

 

対して・・

日付の新しいのを好まれる方には一番前から持って行って頂ければ何の問題も無いです。

これは「お客様の好み」ですので当店では一切の押しつけは致しません。

そして「気の済むまで日付の確認」を致して下さい。

でもね・・

いくら確認をして頂いても構わないのですが 稀に すべてのラベルを引っくり返して帰られる方

いらっしゃいます。お願いですから「元通りに戻して」お帰り下さい。

 

 

現在は瓶詰め日を製造年月日に表記しいる蔵元さんも多くなりました。
依然出荷日を製造年月日表記している蔵が大勢を占めています。

でもホントの製造日は「10月〜3月」までが普通です。真夏に製造するなんて 有り得ないですからね。

 

で・・2015のワインですが・・・

今年は まだ葡萄が収穫できていません。ワインは収穫年の表記をするのが決まり事ですので。

よって最新ヴィンテージが「2014年」となります。

の説明をさせて頂く事となります。

 

これ、「そんな当たり前の事かよ・・」と思われるかも知れませんが結局 そういう事の積み重ねなんです。

 

特にヨーロッパのワインはラベルに細かな説明が「ほとんどありません」。

生産地表示で「お約束を憶えておいて 説明する」事となります。

 

私の好きなイタリアワインは この「お約束」が よく変るので アタマの切り替えと記憶が追いつかずに困りますけど・・。

 

 

 

ワイン舌・日本酒舌

同じ醸造酒でありながら「日本酒とワイン」の関連性と感覚的な違いは「難しくもオモシロい・・」とは思っていたけれど 改めて感じさせられた一日だったなと・・・。

 

結論から言うと・・・「日本人はヨーロッパ人感覚でのワイン・料理の味覚・感覚がホントに解るのか ??」です。

全然、人種の話しじゃ無いですよ。

歴史と血筋のDNAを経験値でカバー ? 克服できるか・・です。

 

すっげぇー難しい話しじゃなくて・・・

最近、得意先様の提案で定期的に「和食とワイン」を合わせる時間を持っております。

得意先の割烹店主夫妻・私・気の置けない仲間との「旨いものを楽しむ会」の中での事。

ご主人・奥様は料理を作りながら一緒に楽しみ「お客様と同じ感覚」で合わせ・楽しみます。

 

第一回目は・・・

松花堂の料理で「赤ワイン」を合わせるでした。

ワインの選択を私に任せて頂けるので、お話を頂いて「合いそうな・・」のを当然 お持ちします。

その場の結果として「ブルゴーュー系のピノ・ノワール」を純和食系との相性は難しい面があります。

逆に参加者を驚かせたのは・・・

内蔵が入ったままの「イカの干し物」の炙りと「酒盗」。

これが「ビックリするくらいに合う」。ワインによってだけどね・・。

ソムリエさんという職種が存在する意味合いが これだけでも解る気かする。

 

今回は・・・天ぷら

 

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産地・セパージュを変えて試してみたけど・・・

このラインに「ハズレはありませんでした・・」。

特に右端のは 私は今まで飲んだ事も無い「大当たり・・」。熟成とは魅惑の時間です。

 

まっ、「天ぷら・・」ですから 読み手の皆さんも想像デキル範囲なんですが、この会のオモシロイとこは「合わないをあえて試して確認してみよう・・」です。

教科書的なモノが本当にそうなのか ?

自らを実験台にしようとする「マンジュウ・コワイ版」です。

 

 

実は・・

この日の昼間に初めて伺った先でも

「日本人のワイン感」の話しが出て「旨味を基調としたアミノ酸系日本人が本当に ワインの味を記憶出来ているのか ??

本当に欧米人が旨いと思える料理の感覚を掴んでいるのか ??

フレンチでも うま味成分を取り入れている中で 本来の相性度は どう変ってきているのか ??  」

という話しが出ました。

 

特に・・

ワインの「味の記憶・・」というのが実に曖昧だという点で「私と その方」との意見は一致していました。

テイスティングコメントを後で自分で見ても「ワカラナイ点・記憶して無い点が多い」。

対して、日本酒の場合は さして「テイスティングコメントを書かなくても 舌の記憶で取り込んでいる」。

その時点で「日本人とワイン、そして料理相性とは 難なのだろうか ??」という その場での結論です。

 

モチロン、「プロ中のプロの方」は その部分はクリアされての事かと思いますし 醤油基調の日本人が食べる「フレンチ和食」のアレンジは当然の事だと言う前提です。

食べてである「お客様あっての飲食業なのですから・・」。

 

それとは別に・・

昨年、お招きした「ワイナリー・オーナー」さんの言葉が この時すごく重みをもって思い出したんです。

「サシの入った肉が全盛である料理と合わせている時点では いつまで経ってもワカラナイ。

赤身肉の旨さを知り、それに合うワインを作ってこそ 肉料理と世界に対抗出来るワインが造れる」と。

 

それとは別に・・・

私は「日本酒舌なので・・」ワインも旨味成分タップリなのを選んで提供するスタイルとなっています。

中々、「アミノ酸度の低い・繊細な酸味とのバランス」を「記憶し目利きする能力」を持つには「時間とお金」だけで「なし得る事」が本当にデキルのか ??

 

私の場合は仕事でもありますが、

遊びの要素の余力を含まないと やってられない部分なんです。

そして、この遊びは「真剣で無いとオモシロく無い・・」という結論です。