忘却なのか ?

今月の「猪口の会」は 五年ぶりに「栃木・澤姫の井上社長」を お招きして行いました。
「オリンピック並みの間隔ですよね・・」なんて言われちゃいました。

 

彼のキャラは「蔵元さんの中でも独特」なんです。
五年前には「IWCで世界一の酒」の実績を持ちながら 鼻に掛けるトコも無く、
理論派で常に「業界の常識に疑問を持ちつつ」 そして挑戦的。
なのに酒の会では「楽しい会で無いと意味が無い・専門用語はなるべく使わず いかに易しく解説できるか」
を主眼として「澤姫と栃木を売り込む」セールスマンです。

昨年からの計画で、折角 社長を呼ぶなら「少しでも多くの方に感じて欲しい。そして 日本酒に積極的で挑戦的な若手の料理人と組みたい」と思い お願いしました。

 

近隣の「杜氏さん」も参加して頂き 初めは険しい顔をしていたにも関わらず最後は穏やかな顔で「楽しくホント勉強になりました」と、たぶん お世辞無く言って頂きました。

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終了後、「彼・若手料理人・社長・私」での慰労会は 酒の会では絶対に話さない「業界用語と 日頃の疑問・挑戦的な取り組み・自らが置かれている地酒への立場」など尽きる事無く「もうこんな時間・・」になってました。

私としても「最近で一番多い参加者」でしたが「準備から本番を最高に持って行く・・」を いつも通りの手順でこなし「多くの初参加の方・常連さんからも握手を求められて良い気分」で その日を過ごせました。

 

しかしね・・・
私のやってる この「猪口の会」は「オーナー・シェフ」との直接交渉で、
通常は料飲店に取っては非常識な「酒の持ち込み・・」というイベントを
協力して頂ける料飲店とのタッグで「周知と体験と選択肢に加わる」ものとして今後に繋げるとして
今まで行って来た料飲店では「すべてとは言わないまでも・・」理解と成果を頂いて
四年も続き・同じ店でも何回も行ってきたり、と「地元の料飲店さんの中でも認知されて来た」とさえ思い込んでました。

 

でも、それは「オーナー・酒を飲める方・私との直接的な関係がある方」の中でのやりとりのみで成立しているイベントだったんですよね。
今まで「うまくいかなかった個所」を洗い出してみると「この要素が ひとつでも欠けていると ウマくいかない」と。今頃 気が付く訳です。

そして、今回。
本番は「自賛になりますが大成功です」。
でも、やはり オーナーさんが「酒の飲めない方」だと「地酒界の常識・こういったイベントの意味合い」を説明・理解して頂くのは「現状の私のチカラでは無理」です。

今は反省しきり・・。

 

でもね・・・

「終わったアトの お客様の顔を見て成否の判断をして下さい」と、大見栄を切った責任と自負だけは果たせたけどね。「同じ事だけやっていては生き残れない。自分に挑戦し続ける事で・・」。

だから、「俺が客だったら ・・あったらいいな」の環境を作りたいだけです。

キチンと段取りして、向いてる方向が「お客様」ではダメなんですかね。

 

後日談・・

やっぱり理解して頂け無い ? のか、「理解したくない世界」だったのか・・。

この料飲店では「このような会」を行うのは初めての様でして お客様のあまりの好反応に経営者は返って不快だった様です。「ウチの店でやって アイツの方が目立っている」「他人の店を利用して儲けて、宣伝をしようとしている」だそうで。

よって「御礼の金は無いのか・酒くらいは持ってくるだろう」という要求を お断りしたトコロ「取り引き停止」となりました(当然、料理代・など事前の約束以上の誠意を見せていて・・)。自店のお客様へ案内をして頂くなど協力的な姿勢でしたが直前になり「そんな内容は聞いていない」と手の平を返されたあげくの結果、「ホントに予約人数が入るとは思って無かった」様で。

イベントが成功した事により結果として「やらなきゃヨカッタ」状況になるのは なんとも理不尽で 私も呆れました。担当者は平身低頭でしたが これで彼とは「友達付き合いがデキル」と喜んでおります。

 

まさか「おコチャマ並み の顕示欲」だとは 私もイイ歳をして人を見る目を無い物だと・・。

 

 

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