2014年12月

律儀なオトコ、来店・・。

まっ、師走に入ったから もうイイでしょう・・。

 

11月の中旬、ある蔵人が「カワイイ奥様、今年生まれた娘」と一緒に私を訪ねてくれました。
以前より「ずっと知ってる・・」も 限定ブランドの取り引きはありません。

それまでも、試飲会で顔を合わせたり・蔵にも伺った事もあり。
今年になって蔵元を招いてのウチの「猪口の会」に お客様として参加してくれたり。

どうやら「その会のアト・・」で彼の態度がガラッ・・と変りました。
普段の態度と「猪口の会」での私の 言動と仕切が普段とは違う事で・・
解ってくれたのかも知れません。なんて、こっちが勝手におもっているだけですが・・・。

 

蔵元さん・・
は、過去からの負債の蓄積でドコも苦しんでいます。
それでも、十四代の「高木酒造」さんの頃からでしょうか、旨い酒を造り
認められれば「いろんな夢を掴み取る事がデキル・・」現実を目の当たりにして、

蔵元の子息・子女が杜氏という立場で酒造りに関わり、成果と結果を出して 次々とスターを生み出してきました。
決して「逃げる事の出来ない背水の陣の中で・・」。

 

その中で「オーナー一族ではない・・」杜氏でも無い「一蔵人の発信力」が ココまで蔵の評価を換えた「希有なケース」が「その彼」が元居た蔵元でした。

地域を巻き込み、田舎を活かした発信と 年々 精度の上がる酒質に驚異すら感じてました。
今年より・・・彼の蔵が、
地元の優良企業の傘下に入る事により「私としては彼の夢が更に膨らむもの・・」として歓迎すらしておりました。

 

ただ・・
結果として、彼は「自分が育てて来たブランドから決別」して 友好関係にある県内の先輩の蔵元へ「退職して移籍」という事になりました。

その報告と挨拶に わざわざ時間を作って来てくれました。
いろんな人の見方がありますが「どっちが良くて、どっちが悪い・・」という眠たい話しではありません。
サラリーマン・・・
として勤めた以上は「早い遅いはあるにせよ いずれは退職しなくてはならない・・」だけの事ですから。

移籍する蔵元は 当店とも取り引きのある蔵元さんですが、結果として「今までよりも濃い関係」となりそうです。
ここまで書けば・・・業界関係者なら「誰の事を言っているのか・・」解るかと思います。

 

すぐに そういう事を書かなかったのは彼への応援です。
他人様の動向を時系列で書き立てるくらい「無神経な事は無い」と思ってます。
師走に入って「彼も完全に次のスタートを切った・・」だろうし、私も必ず顔を合わせる事になるだろうし、
蔵見学に行けば「お客様が顔を合わせた時に驚かない為の予防策」です。

礼を以て律する。
また、彼に「当たり前の事を教わりました・・。」

これからも よろしくお願いします。

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