2016年5月

ヤマトのクール便規格の変更で変った事。変らなかった事。

※実は流通コストの高騰が酒質の二分化。しいては「冷蔵管理生酒に上乗せ価格させ一本辺り単価上昇を容認させる素地とする」という内容にしようかと思いましたが・・それは次回にしますね。

「父の日」、当店では「ヤマト運輸」さんに 大事な贈答品をお願いします。

“父の日・ヤマト”のプレビュー

 

クロネコヤマトが宅配業界では一人勝ちの様相を呈して来た頃から「大幅値上げの予感」は

間もなく現実的なものとなりました。

特に蔵元さんに取って痛手だったのが「一升瓶・6本入れ・クール便」の扱いがデキナくなった事。

「一升瓶・クール便」は5本まで。必然的にコスト高になりますから このカテゴリーは「その他の業者」に振り分けられる事となりました。

つまり・・

ヤマト運輸にとっては「リスクの高い・利益の出ないカテゴリー」ないしは「もう少し効率的な荷物でドライバーの負担を減らしたい・・」かと思います。

特に都市部での「若手ドライバー不足」は深刻な問題の様です。

当店に来て頂けるドライバーさんは「若くて気も効いて最高です」。

 

当店では「ヤマトさん」に お世話になってから25年。事故らしい事故は一度もありません。

一回だけ・・・

送り先の近所に同姓同名の方が居て「そちらに配達してしまった」。それも「その日のウチにカバーしてくれる」という早さで逆に信用度が上がったくらいです。

 

もう一度は結果オーライだけど・・・

新規に取り引きを始めた蔵元さんの酒が到着して試飲したら「生ヒネしてて飲めたもんじゃ無い」。

試飲会まもなくでしたから「ココまで急激にオカシクなる原因がワカラナイ」。

即刻、電話したら社長様の「あなたねぇー、生酒は冷蔵庫に入れとかないと味が落ちるんですよ。

これからは ちゃんと入れて下さいね・・・」だって。

 

こちらとしては せめて「それでは確認しますので送り返して下さい」の対応を期待したのですが、

もう言い返す事もバカらしくて その場で「すべて捨てました・・」。

一年くらいして・・・

ヤマトの「クール便常温放置問題」が明るみに出て・・「これが原因か・・」で納得。

春なのに四月の最高気温を更新し続けた中での輸送でしたら「そりゃぁー生酒は持ちませんな・・。」

 

原因が解っても なぜかヤマトを責める気にもならず。

それよりも「その蔵元の気質が早い段階で解ってめでたし・めでたし」です。

 

なんか今回は「ヨイショ版」になりましたが・・・

価格が安い宅配業者はあっても変える気にはなりません。

某親方日の丸業者で運ばれてくる酒は「三回に一回は県外経由で予定通りに来ない」(意味がワカラナイ)

ドライバー教育の水準の高さは他業者の比じゃ無い。

 

以前の業者は繁忙期になると遅れるのは当たり前。

荷物が無くなるのも日常茶飯事。「保険で弁償するから問題無いだろう」という姿勢。

当然、これがスタンダートな業者に「大事に荷物を預ける気にはならない・・」です。

 

 

 

 

八丈島に行かなくてはならない理由

地酒専門店・・

というヤツは限定流通系の「日本酒・焼酎・ワイン」などの商品群を中心に「高いレベルの品質管理の下」で「商品説明・提案・差別化商品群などを武器に」一定レベルの販売力の維持し、知名度と信用力の向上を図る事で「更なる売り上げup」の素地とし「競争無き寡占化体制」の組織的体系を築き上げる・・。

事が業界として「時間・手間・資金」の掛かる「新規参入障壁の高いビジネスモデル」である・・という常識かなぁー・・って思うんだけどさ、

大前提のポイントでウチが決定的に欠けているのが「店主が焼酎嫌いから派生する販売のタマを ほとんど持っていない」。いや、持つ予定さえなかった。

あの「焼酎ブームの時」でさえね。

 

あの時、「焼酎蔵元は何を考えてたんだろう」。

流行りに煽られて「製造が販売に追いつかない」。銀行は設備投資に「簡単に融資してくれる」。マスコミ取材も増えて「イケイケ・ドンドン」の状態。

でも、この「バブル的なブームは いつか終わる事」を頭の隅に誰もが置いていたハズ・・なのに「見て見ぬ振り」をしていたトコの現在は・・ね。

 

その中にあって やっぱり「この状況はオカシイゾ。ブームが終わって落ち着いたトコから もう一度勝負しよう」と至極 冷静に、しかも「落ちる底辺を待っての行動」という苦しい仕掛けを計画していた蔵元が居た事を驚きをもって迎えました。

でもね、明るいんよ。

あの人間力と品質に賭けてもイイな・・って思ってね。

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正直、焼酎でタマシイが揺さぶられるなんて思ってもいなかったので驚いてます。

私、蒸留酒系がダメなんです。
焼酎ブーム全盛の頃でも「全然、ヤル気にはならなかった」です。理由は「美味く無いもん・・」です。

ですから、信州の日本酒を軸にしている事もあり「蒸留酒なんて派生品」の想いを持ってました。
先月まではね・・。

卯月上旬のある日・・・
電話に出ると「飯田ICまで来ているので会って欲しい」という内容。聞けば「八丈島の焼酎メーカー」だと言う。その時点でアウトなんだけど、なぜか その時「会おう・・」と思って そのアトの予定をすべてキャンセル。理由は今でもワカラナイ・・。

彼が入って来て挨拶を交わした瞬間・・・
「あー・・たぶん この人とは お付き合いする事になるよな・・」の勘。「あのぉー・・新幹線で名古屋まで来てレンタカーを借りてココまで来ました。焼酎をほとんど扱っていない酒販店さんに絞って営業しています。理由は・・10蔵以上焼酎をやっている酒販店さんに取り引きをしてもらっても その内の ひとつで終わってしまうから・・。味を確認して頂き ご検討下さい」と。

朴訥、そのもの・・。
いや、俺が留守だったらとゔするの ?? の無謀さも・・
オラの生き方そのもので なんか興味が湧きました。
試飲も「その場で開けて・・・」こんな柔らかな焼酎は初めてです。

でも・・・
返事が遅れて先日、携帯に電話を入れたら・・
暫く応答が無いの ?? どうしたのかと思ったら・・
「あのぅー・・ダメかなと思ってたら電話を頂いて 今、震えてるんです・・」だって(^o^)

あのね・・・
マーケティングなんて あくまで理論でいいのさ。
人間は動物なんで「勘を大事にしたい私です」。
受けても投げても・・です。

欧州を舞台とする先輩が買って来てくれた「スコッチウイスキー」を呑んで「平行輸入ウイスキーの不味さ」と本場のスゴさを思い知った「あの日・・」。

そんな衝撃を受けた「この歳」のヤツです。
ありがとう専務。