2016年6月

三温度帯管理

地酒専門店・・。

気張った自己顕示では無く そう名乗るからには最低限なすべき基準は持っています。

私なりにですが・・。

 

・自信を持って薦められる酒を持ち 自分の言葉で説明できる事。

・地元を中心とした繁盛店・仲間との繋がりを持ち 人を介する商いで地道な数値を積み上げる事。

・上記の基盤となるべき上質な品質管理が出来る設備で商品を管理し飲み頃を提案する事。

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一般的な感覚ですと・・・

・有名銘柄・流行りの蔵を数多く持ち

・らしい店舗外観と品揃えで

・稀少酒・限定酒を並べてある

が、ウケますし 実際問題として流行っています。

これ、全然 否定なんかしません。

その通りですから・・。

 

でも、当店は「有名銘柄・人気ブランドは皆無」ですから 根本的にそんな組み立ては出来ないですし、

やらないです。今更「ダンチュー銘柄並べて尻を追っかけるつもり無し・・」です。

よって・・・

田舎らしさを前面に押し出した上での「管理と伝え方で勝負」せざる得ない訳です。

別に卑屈にもならないですよ。

この方法で「ずぅぅぅぅぅ・・・と」やってきたんですから・・。

 

出来る事なら・・

「全酒・在庫は冷蔵庫管理したい」とは思っているのですが現実的には無理です。

よって当店では「このような管理体制」を行っております。

・火入れ酒

真夏でも「19℃設定以下のエアコンの利いた店内・倉庫で管理」

 

・生酒・生詰め酒

プラス3℃以下の冷蔵庫にて管理。

この部分に置いては絶対的なもので これが出来ていないと「アイスクリームを常温管理」しているのと同じで 明日から「酒屋の看板は下ろさなくてはならない・・」。

 

・搾りたておりがらみ酒・大吟醸クラスの生酒

マイナス6℃以下の冷蔵庫(日本酒の融点は マイナス10℃以下の為 凍らない)にて「生ヒネを起こさない管理」。

三年くらい前までは「ここまでしなくとも・・の特殊な例」程度だったのが これからは「コレが基準」になるであろうと「当店でも導入しております」。

当然・・

電気代はかさみますが「ダメな酒を一度でも売ったら明日は無い・・」のが常識な「この業界」に

あっては必然的な設備です。

だから・・

「声高に訴える必要も無いだろう・・」と、思っていたら、「それを知りたい方も多かった・・」と

気が付いた次第です。

お客様の声でね・・。

 

THE 蕎麦前

人の繋がり「ご縁・・」というのは無理に作ろうと思っても なし得るもので無し・・。

かと言って、行動しなければ触れ合う事など不可なもの。

元も子も無い言い方・・になりますが「互いの琴線に触れる何か・・」があって創り出せるし、

「その信頼に応えたい」と自らを奮い立たせるチカラになるのかな ?? と割り切っております。

勘・相性・一瞬・・・私自身が まだまだ未熟で「多くの方に力添えをして頂いた結果」今回の

実現と相成りました・・。

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どうしても「蕎麦パチり・・」がデキナイんですよね。
そして・・集合写真も撮り忘れました。

初の県外にての「出帳・猪口の会」を行いました。
木祖・九郎右衛門・湯川杜氏をお招きしての「九郎右衛門の会」です。

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この手書き看板・・イイでしょ・・。

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私も含めて参加者の感想が「蕎麦前の概念が変った・・」くらいの衝撃でした。派手さは無いけれど「シンプル・丁寧・真性」を基盤とした「THE蕎麦前コース」。もちろん 蕎麦もね・・。

板場の真ん前に陣取って「流れる様に進む工程に目を凝らす」。
出るのは・・感嘆の吐息ばかり・・。

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これが東京スタイルの「究極のスピードの中にこそ正確さがある」なのかと・・。

こういう言い方はイヤだけど「ブレイクする前に味わうべき蕎麦屋です」・・は一緒に参加した「かざこし・平野店主」と同意見。

「加藤さん・・いつもよりも説明も口数も少なかったけど どうしたの ?? 」と お客様に言われましたが 「私が喋る事で この場が陳腐になるんじゃ無いか ?? 」という恐怖を味わいました。

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人の繋がりと、良きお客様方に感謝。
今回は「キャパと中津川のお客様も一緒に・・」の為に限定的な案内となりましたが これを期に「年内にもう一度やりたい・・」と、思っております。

帰ってきてからの嫁さんの第一声は「お客さんは喜んでくれたの ??」。良い一日の締めくくりでした